春を待つ
山(寺)の鐘遠く響くや正月 松籟
知人から「五感で学べ」(川上康介著)の「本を読んでみて」と預かった本を読みました。
これは、著者のタキイ研究農場付属園芸専門学校の体験記でした。
定員は、本科生一年生、専攻生二年生、全寮制で入学費、授業費、寮費、食費はすべて無料。
この専門学校の目的は、農業の基礎知識と栽培技術を学び、農業のプロになるための学校だとあります。
今時、こんな企業付属の専門学校があるものとだと興味をもって読みました。
この本の中には、社会園芸学という学問分野がある、植物と人間、園芸と人間、園芸と教育などの関係について研究する学問を紹介しています。
そして、大学教授の言葉を引用しています。「自分以外の生命を育てるという行為には、相手を主体としてものを考える力が必要です。これこそ思いやりです。植物を育てる行為が思いやりを育てるのです。最近、幼児虐待や育児放棄の問題が多発していますが、幼少時に生き物に触れる機会が少なかった若者たちが、この「育てる」本能を目覚めさせることができずにいるのではないかと思っています」
畑が人を育てる、筆者は述べています。
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